ネットで生保を売ろう -岩瀬大輔 著
ネットで生保を売ろう -岩瀬大輔 著
この記事は移転前のブログで2012年4月7日に書いたものです。
今日、タイトルにもある「ネットで生保を売ろう -岩瀬大輔 著」を読み終えたので、書評とまではいかないけど、感想を書こうと思いました。
時系列で並べられており、谷家衛氏との出会いからライフネット生命の今日までの軌跡が分かりやすくまとめられています。
その時期その場所で、岩瀬氏が何を思い、何を考え、どう行動したのかが明快に書かれていて、ライフネットの思いや、集まってきた人が何故ネット媒介の生保ベンチャーという茨の道に進んできたのか、というものがすごく伝わってきました。
起業とはドラクエのようなものだ(今はワンピースのようなものだ、でしたっけ笑)と言われる所以がひしひしと伝わってくる一冊です。
岩瀬氏が先日Twitterで『いまや「舞台裏のメイキング映像」が最強のコンテンツの時代!』とツイートしていました。まさにそうだと思います。
個人的な趣味の話になりますが、梶浦由記さんという作曲家さんから派生して、Kalafina、FictionJunction、南里侑香、といったアーティストの活動を追いかけています。最初は音楽が好きで追いかけるようになったのに、インストアイベントで、インタビュー本で、ライブのパンフレットで、ブログで、そのステージの裏にある努力と挫折と想いを知るたびに好きになっていく自分がいます。
もはやそういった物語コンテンツが、芸能人だけでなく起業家にも求められる時代になったということが、著書を通じて伝わってきました。よく「芸能人は特別」といった感じのことを聞きますが、決してそんなことはないと思います。メディア露出の媒体や回数の差はあれど、ビジネスマンも芸能人も、言ってしまえば学生もフリーターもニートも、それぞれにそれぞれの物語があって、自身の人生を応援される立場になりたいという願望はあるはずです。ではどうやって応援される立場になるか?ここを考えて生きていきたいと思いました。
「舞台裏のメイキング映像」コンテンツ戦法にまんまとやられたクチですが、ライフネットのこの戦法は本当にニクいものがあります。それはもう一人の経営者である出口氏も著書で物語を書いてあるということ。
同じ軌跡を辿ってきた二人が、それぞれの観点(生保業界で生きてきた還暦・生保を全く知らないMBAホルダーの30歳)から想いを綴っているということ。これによって物語の厚みが増し、ますます惹きつけられるという構図ができている。当初からそこまで狙っていたのかは分かりませんが、素人目に見ても、この手法は上手いと思いました。
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