もういっそ日本で働くのは高齢者だけにすれば?

もういっそ日本で働くのは高齢者だけにすれば?

この記事は移転前のブログで2012年8月31日に書いたものです。

29日の参院本会議で改正高年齢者雇用安定法が可決されました。これにより65歳までの再雇用が義務化されました。

65歳まで雇用、企業身構え 義務付け法 29日成立


要するに「定年から年金受給開始までの生活が困るから再雇用を義務化しなさいよ」ということです。 改正法は企業が労使協定で対象者を選別することを禁じるため、原則として再雇用希望者全員を採用しなければなりません。R25の記事によると、5割弱の企業が“現役世代の賃金引き下げや退職金、企業年金の見直し”を行う用意があるとのこと。現役世代の給与を引き下げてでも高齢者を雇いなさいという国からの命令みたいなもんですね。ちなみに日本の個人資産1400兆(統計方法から、純粋な金融資産ではない)のうち約80%が50代以上の人が持っており*1、再雇用義務化は富んでる人をさらに富ませようという風にしか見えません。

高齢者のために若者はジリ貧生活を国から要求されているのですね。高度成長やバブルみたいに右肩上がりの時代はもう来ないのだから、富を独占しようとする高齢者のもとで働く必要があるのでしょうか?

若者はこんな選択肢を選んでみてはどうでしょう?

1.終身雇用や定年など、最初から存在しない企業で働く
2.日本を出て海外で働く
3.生活に必要な最低限のお金を確保しつつ、やりたいことをやりながら生きる
4.高齢者に養ってもらう

1.についてはいわずもがなの選択肢だと思います。外資系企業とかがそうですね。実力のあるものが登用され、雇用も柔軟性があります。ただし、なんのスキルも持たない者にとっては非常に狭き門であるという現実があります。

2.は、今経済成長が激しい新興国に行くとか。もちろん給与水準や生活環境は日本に劣ることは間違いありません。しかし物価が安いという利点があるので、日本で数2.3年働いて貯めたお金を元手に新興国で起業というのもいいかもしれません。日本での暮らし(インフラの整備具合や清潔感)が当たり前と思っている人にはちとキツイかもしれませんね。

3.はニートの歩き方でphaさんが実践されているような、生き方です。これも向き不向きがはっきりしますが、向いている人がやれば楽しく過ごせるんではないでしょうか。

4.は現実に生活保護をやりくりして生きるなど、すでに実践されている人もいますね。生活保護は厳密には高齢者に養ってもらうとは訳が違いますが、働いて富を得ている人からおこぼれをあずかって生きる。そんな生き方もいいんではないでしょうか?ニートや生活保護はけしからんという人をよく見かけますが、椅子取りゲームの椅子が少ないんだから、こういう人が出てきても当然ではないのですか?正社員の立場から一方的に「けしからん」と言い続けても、言われている側と同じ土俵で椅子取りゲームをすることはありません。そういう仕組みになっているからです。生活保護やニートから正社員になることがどれだけ難しいのかという現実は少し調べれば山ほど出てきます。


日本の大企業に雇われて、20年下積みをして、だんだん責任のある仕事をしつつ、60歳もしくは65歳まで働いて、退職後は余生を過ごす。そんな人生モデルはもう破綻していることは事実です。借金を次世代に無責任に押し付けつつ、若者を切り捨てていく。そんな国で苦労を強いられるなんて、バカバカしいとおもいませんか。

最後に毎日新聞の記事を読んでみましょう。

中には「働く意欲」といったあいまいな基準で不採用となる例も少なくない。

すごいよね。新卒はポテンシャルとかいう曖昧な基準で不採用にしてもOKなのに、高齢者はダメなんだと。

*1:http://www.gamenews.ne.jp/archives/2009/01/post_4462.html