ちきりんの『未来の働き方を考えよう』Social Book Readingに参加してみて

9月14日(土)にちきりんさん主催のソーシャルブックリーディング『未来の働き方を考えよう』に参加しました。参加したと言っても、Socialとある通り、Twitterの画面越しに他者の発言を見て、自分で発言してという感じです。

当日の様子は、ちきりんさんがブログにまとめてくださっているので、そちらを参照。(http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20130915)


さて、この会はあくまで「ちきりんさんの考えに一部でも共感する人の集まり」だと思います。それを差っ引いても、なかなかの数の人が"定年まで一つの仕事をやり続ける"ということに疑問を持っており、ある程度の年齢で働き方を大胆に転換したいと考えていました。

しかし、今でこそ"転換"をしている個人が増えてきましたが、まだまだ絶対数が少ないと思います。これだけの人数がいたら、たとえそれが労働者の中のほんの一部だとしても、影響力が出てきてもおかしくはないでしょうか?
でも、実際はそうではありません。働き方の"転換"の話は出てこないし、大多数の労働者が不満を持ちつつも同じ働き方を続けています。

私は「同じ考えの人が集まる場が少ない」と思います。そして、このソーシャルブックリーディング等が、そういった場になっていくと思います。


例えば、私は東京近郊の田舎に住んでおり、都心まで出るのに1時間~1時間半かかります。田舎の地方公務員なので、地元の繋がりが強いといえば聞こえがいいですが、とどのつまり昔ながらの考え方の人が多く、おそらく先日の参加者のような考え方を持つ人は非常に少数です。というか、思ってても口に出せません。

人口の絶対数が多い分、マイノリティはどうしても東京に集まりがちです。もしこのような考え方の人が集まるとしたら東京になります。しかし、平日に都内に出ることは、とても負担になります。1時間話すために往復3時間かけて行くようなものです。インターネットは移動時間を0にしてくれます。Twitter上の話だと、まだまだ一方的に喋るばかりになり、コミュニティとして大多数の人を捌くのは難しいかもしれません。でも、確実に、住む場所に関わりなく、意見交換ができるようになるというのは大きいです。


人は環境に左右されます。誰が言ったか忘れましたが、「進学校の生徒が有名大への進学率が高いのは教師の質がいいからではない。まわりの人間が上を目指そうと切磋琢磨しあうからだ。」という言葉があります。自身も地元では5本の指に入るであろう進学高校に通っていましたが、まさにその通りだと感じています。それと同じで、働き方を転換したいなら、既に働き方を転換した人やこれから働き方を転換しようと思っている人をそばに置くべきです。今回のソーシャルブックリーディングで従来の働き方に疑問を持つ人が集まったのは、ちきりんさんがそういう考え方をしており、それに共感した人が集まったからです。今後は、ちきりんさんを介さずとも、人が集まれるような場を作っていかなければ、いつまでたっても従来の働き方からの脱却は達成できません。

もちろん、すべての人が従来の一社従属の働き方を転換したいと考えている訳ではありません。むしろ一社で定年まで働きたいと思う人は多数派です。そのような人たちまで無理矢理巻き込むのではなく、自然発生的に働き方に対する考え方が似ている人が集まっていったらなと思います。



それを踏まえて、今の仕事を今までどおり繰り返すだけでは、非常にマズいという危機感を持ちました。いい面は確かにあります。同僚同士でギスギスした関係はなく、休日も出掛けたりと仲が良いです。でも、そこで止まってしまう。一緒に価値を生み出すために仕事をしているという感覚がない。
友人としては同僚に恵まれました。でもその一歩先に行ける人がいるのか、まだまだ仲間探しの段階。それが、内部にいるのか、外部に探しに行かなければいけないのか、たぶん自分の中では答えはもう見つかっています。