好きで、幸福を感じるなら、やらざるを得ない

好きなことを仕事にするべき。好きなことを仕事にしないべき。

ネット、テレビ、井戸端話、場所を問わず人々の議題にされてきたことですが、そんなことどーだっていいんです。

人生とは、突き詰めて考えてみれば、自分が自分の時間を何に投資するかというゲームであり、そのプレイスタイルも一人ひとり違うものだからです。労働をお金を得るための手段と考えるならば後者を選ぶし、モチベーションを保って続けていきたいなら前者を選ぶ。「プレイスタイル」は言い換えれば「価値観」ということだし、相容れなくて当然のことです。

ただ、「やっていて幸福を感じるような好きなこと」を我慢して何かをするということは大間違いです。親から無理矢理始めさせられた習い事より、自分でやりたいと言い出した習い事の方が長続きするように、人は内発的な動機付けで動く方が力を発揮できます。なのに、無理して嫌なことを続けてみては、飲みの席で愚痴をまくし立てるような人は、「自分でやりたいことがありません。見つける気もありません。」と言っているようなものです。そんな人たちが権力を持っているのが、古きよき企業です。

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しかし、人生そう簡単ではありませんよね。大部分の人が実感しているでしょうが、自分のやりたいことなんて見つからないもの。それが早い時期に見つかって、なおかつそれがマネタイズしやすいものであれば、ものすごい幸運です。そんな人は極少数。やりたいことがお金を使うだけであったり、そもそもやりたい事が見つからない人が大半です。

やりたいことが見つからないと言う人は、とにかく何かに手を出してみることが大事です。音楽がいいなと思ったら数万円のキーボードやギターを買えばいいし、利用してるアプリがかゆいところに手が届かないと思ったらJavaScriptのテキストを適当に買ってコードを打ち込めばいい、働かない生活をしようと思えばアフィリエイトなどで月数万円~数十万円稼ぐために試行錯誤すればいいし、小説を書きたければネットに公開すればいい。

なんとなく始めたものに、自分の才能の向かう先があるかもしれないのですから。

最大の障害が貯蓄文化。例えば、地方公務員として働くことになれば、まず間違いなく共済貯金という強制貯蓄の制度を勧められるし、貯蓄は大事というありがたーいお言葉もかなりの頻度で聞きます。

10万円を貯蓄に回す事を考えたとき、金利が0.1%なら(物価の変動を考えなければ)10年後に101,000円になるということです。それはつまり、10万円自分に投資して20万円や30万円に増やすというチャンスを捨てるということに他ならないのです。

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「投資した10万円が無くなるかもしれないだろ!」という批判が聞こえてきそうですが、そういう人はずっと貯金していればいーです。冒頭にも書きましたが、結局は価値観の違いなんだから、自分がこの方向だと思う方に勧めばいいんです。期待値を考えるとどっちの方が得ですか?とは言いたいですけどね。

人生のリターンは「幸福」であり、それも人それぞれ。ゴールの形はそれぞれ違うけど、今自分がやりたいことをやっているような人は、そうでない人に比べて幸福を得やすいんではないかと思います。ついでに、自分でやりたいことがはっきりしてて、それを実行している人のほうが、一緒にいて楽しいです。自分と関わりあいのない人がつまんない生き方をするのは勝手ですが、自分は面白い人と一緒にいたい。面白いと思える人は、好きで幸福を感じることを、どんな障害があっても続けているんです。不思議ですよね。