生き残る道はひとつしかない

人口を増やす。付加価値を生み出す人を、増やす。

最近地域のいろんなイベントに参加していて感じます。どこのイベントも子供連れかお年寄りしかいない。

以前にも書きましたが、地域と切っても切り離せない義務教育中の子供を持つ家庭と、時間を持て余しているお年寄りは、比較的地域の行事に参加します。地域の行事に参加するというのは、どれだけの人が地域に根付いているかを計る指標になりますが、本当に20代~30代前半の人たちの参加が少ないです。そして往々にして、この年代の人たちが、新たな革新を起こし、付加価値を生み出していくことが多いです。

今まで参加したり主催してきたイベントたちは、決してつまらないものではないですが、面白いと呼べるものは決してありませんでした。仕事や趣味人生の中で、一番大事な時期を過ごしている20代~30代の人たちは、本当に腹の底から共感できたものでないと、こういったイベントには参加しないものです。

ここの共感というのがポイントなのですが、子供連れの家庭が子供連れの家庭同士で仲良くするのと同じように、お年寄りがお年寄り同士でつるむのと同じように、若者は若者同士で'共感'します。地域のイベントに若者を定着させようと思ったら、まずは若者を増やすところから始めなければなりません。


つまり「若者が参加できる地域行事を!」なんて言う前に、別の方面で20代~30代の人口を増やす方法を考えなければならないのです。


手っ取り早い(というと語弊がありますが)のは、企業誘致なんですよね。企業のある街が魅力的であればあるほど、通勤時間は少なければ少ないほうが良いわけです。鎌倉なんかそうですよね。


そうやって、人が増えていけば、自然と輪も広がっていき、賑わってくる。そんな好循環が生まれればしめたもんです。


企業誘致のための方法、もとい、企業がそこに来たくなるような街づくりが求められています。そして、何を武器にするかが自治体の選択であり、分かれ道であります。何をもって他の地域と差別化するか、お金がない今、ハード面ではなくソフト面で考えていかなければなりません。あるいは国から税の権限の移譲を勝ち取らなければいけないのか。選択肢は数多くあります。ただ、時間がない。取り返しのつかなくなる前に選択をしなければならない状況である今、首長や立場の強い人はリスクを取って行動しなければなりません。若い人たちは、腰の重い「権限を持つ人」を焚き付けなければなりません。いずれにせよ、決断が遅いところは波に飲み込まれます。間違いなく。